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イーテック、BIG EGG、東武アーバンパークライン…いまいち定着・浸透しなかった愛称たち

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東武野田線で「液体が撒かれた」として警察や消防が出動する騒ぎとなった事件。

調査の結果液体に毒性はなく、撒かれたのではなく古い車両からこぼれた廃液等だった可能性もあると判明。

テロ事件の線は薄まったが、一方でネットの話題に挙がったのが「ニュースでも全然『東武アーバンパークライン』の愛称が使われてない」というものだった。

東武アーバンパークライン

いわゆる私鉄では近畿日本鉄道(近鉄)に次ぐ営業距離を有する関東私鉄の雄、東武鉄道。

1897年の創立以来一度も社名を変更していない格式と伝統を重んじるその東武がどういうわけか「東武アーバンパークライン」という路線愛称を東武野田線に付けた。2014年のことである。

その2年前、2012年には伊勢崎線の浅草・押上駅〜東武動物公園駅間にも「東武スカイツリーライン」と名付けているが、これは同年開業の東京スカイツリータウンに合わせたブランディングと考えれば理由はまだ分からなくはない。

しかし東武アーバンパークラインは、清水公園とか岩槻城址公園など沿線に公園が点在しているからという理由で認知の結びつけをするには少々弱かったんじゃないかと思ってしまう。

イーテック

でんじろう先生の除菌スプレーの名前ではない。

高速道路の料金所でもすっかり存在感を増したETC・電子料金授受システム

国内で一般供用された2001年に国土交通省の主催でETC愛称コンテストなるものが行われ、数ある愛称候補の中から「スルースルー」や「ラク・スルー」を抑えて選ばれたのがこの「イーテック」だったのだが、これも浸透しなかった。

参照:https://www.lnews.jp/backnumber/2001/07/6113.html

Googleで「イーテック」で検索しても全然ETC関連の情報が出てこない。その代わりにクリーンなテクノロジーの響きがあるのか、企業のホームページが並ぶ

ETC(イーティーシー)自体が口に出して読みやすい語感だからというのもあるかもしれない。これに比べると国税庁のe-taxは頑張ったんじゃないかと思う。

BIG EGG(ビッグエッグ)

日本プロ野球・読売巨人軍の本拠地として名高い東京ドーム

ラクーアの敷地内などからも見ることのできるドームの白い屋根がまるで大きな卵のようだとして、落成の1988年から90年代にかけてはイベントや掲示などで積極的にその愛称が用いられてきた。

BOØWYのライブアルバム(『“LAST GIGS” LIVE AT TOKYO DOME “BIG EGG” APRIL 4,5 1988』)やGLAYのライブビデオ(『DOME TOUR pure soul 1999 LIVE IN BIG EGG』)などにその名を残しているので、前2例と比較すれば親しまれた愛称かもしれない。

しかし、2000年には公式に愛称が廃止されているらしい。

参照:https://hochi.news/articles/20180202-OHT1T50138.html?page=1

他にもたくさん、定着しなかった愛称

E電

国鉄が分割民営化してJRになる際、大都市圏の近距離電車を表す「国電」に代わる言葉として現在のJR東日本が提唱したもの。

現在ではむしろ「流行らなかった言葉」としての認知度が高い。

東京さくらトラム

東京都交通局サイトより

画像引用元:https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/toden/

2017年に付けられた都電荒川線の愛称。

普段の会話では「都電」「荒川線」、観光客へは「路面電車」「チンチン電車」と伝える方が分かりやすいからだろうか。

ゆめもぐら

現在の都営地下鉄大江戸線の仮候補だった名称「東京環状線」に付されていた愛称。

時の都知事・石原慎太郎から「大江戸線のどこが環状線なんだ」と東京環状線もろとも一蹴された。

タウンライナー

千葉都市モノレールの運行路線の愛称。

同社ホームページの検索ボックスで「タウンライナー」と入力しても

「ご指定の検索条件に合う投稿がありませんでした。他のキーワードでもう一度検索してみてください」

と出てしまうのは探し方が悪いのかどうか。

母さん助けて詐欺

振り込ませない(受け子に直接金品を渡させるなどの)ケースもあるため実態にそぐわないとして、警視庁が「振り込め詐欺」に代わる新名称に定めたもの。

これこそ実態にそぐわないと悪い意味で話題になったのも記憶にあるのでは。

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