2年連続で同一カード、しかも去年と同様大熱戦となっている日本シリーズ。
第3戦まで終えて2勝1分けで優勢だったヤクルトにオリックスが気迫の2連勝で星をタイに戻し、またしても雌雄決しがたい名シリーズとなっています。
ここにきて囁かれ始めるのが、第7戦以降のゆくえ。
ヤクルト本拠の明治神宮球場に戻り第6戦と第7戦、ここで両球団が1勝ずつ分け合うことになればどうなるのかという点に興味が集まっています。
日本シリーズの開催要項に規定されている
大会の規定によれば、以下の通りです。
引き分け試合があったことにより、第7戦を行ってなお優勝が決定しない場合には翌日第7戦を行った球場で第8戦を行う。さらに第9戦が必要な場合には、1日移動日を設け、もう一方のチームの球場で行う
つまり、上で想定したケースになった場合は第8戦も神宮で行われるということ。
さらにその第8戦以降では
延長回は、第7戦までの各試合では12回をもって打ち切りとし、第8戦以降は延長回の制限を設けない。
ただし、今後の新型コロナウイルス感染状況により変更する場合がある
という規定があり、例えば
- 第6戦でオリックス勝利(オリの3勝1分け2敗)
- 第7戦で延長の末引き分け(オリの3勝2分け2敗)
ということになれば、第8戦は延長引き分けがないため勝ち負けしかなく、
オリックス勝利で「オリの3勝2分け2敗」もしくは敗北で「オリの2勝2分け3敗」に。
日本シリーズはコロナの影響がない限り4勝するまで開催されますから、
その場合は上記規定により京セラドームで第9戦が開催されることになります。
一見すると「8戦時点で神宮5、京セラ3なのはズルい!」と思ってしまうかもしれませんが、
ご存知のとおり日本シリーズでは第1戦で使用する球場をセパ隔年で分けあっており、
また球場の賃貸借予定・過度の移動による消耗を防ぐ観点からこうしたスケジュールが採られていると言われています。
2021年は「神戸神戸大阪大阪」だった可能性も
2021年日本シリーズはコロナの蔓延に伴うペナントの大幅な遅れを受けて、極めて特例的な措置が採られていました。
明治神宮球場は日程調整がつかず一度も使用されず(代わりに東京ドームが第3〜5戦で用いられた)、
今年懸念されているような第8戦以降への突入が現実となった場合は
2021年の日本シリーズ第9戦の開催について
引き分け試合があったことにより、第7戦を行ってなお優勝が決定しない場合には翌日に京セラドーム大阪で第8戦を行う。さらに第9戦が必要な場合には翌日に同じ球場で行い、第9戦のホームチームはセ・リーグとする
といったルールになっていました。第9戦はホームチームはヤクルトであるものの、試合が行われるのは京セラドームだったということ。
第6・7戦も(この年は)ほっともっとフィールド神戸でしたから、4戦続けて敵地で戦う羽目になっていたかもしれません。
結果として2021年日本シリーズはヤクルト4勝・オリックス2勝で第6戦にて閉幕したため実現しなかった話ですが、仮にこのような形になっていればヤクルトも不公平の感は否めなかったかもしれませんね。